2013年08月17日

(民法)共有って何?? その2



こんばんわ。


本日は、共有物全体に関しての話です。


各共有者は共有物に対して持分を持っていて、さらにその持分をどう処分しようが自由だということをお話いたしました。


では、各共有者は、その共有物をどのように使用することができるのでしょうか?


仮に持分が2分の1なら、共有物の使用も2分の1に限られてしまうのでしょうか?


条文を確認してみましょう。

第249条 共有物の使用
各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。


ポイントは、共有物の全部について使用することができるという部分です。


建物をAとBで持分2分の1ずつ共有しているような場合、Aさんは、台所と風呂場とリビングだけ、Bさんは寝室とトイレだけ使用することができる…なんてことにはなりません。


AとBは建物全てを使用することができます。そうしないと不便で仕方ありませんしね。


ただ、その持分に応じた使用をすることができるとなっていますので、基本的には共有者間の協議によって使用方法を決めるという事になります。


持分が9分の1のAと9分の8のBとで全く同等の使用をすることができるのは不公平ですので、そこは両者の話し合いにより決定することになるでしょう。


ただ、持分がどれだけ少なかろうが各共有者は共有物の全部について使用することができることには変わりありません。



では、共有物全体を売買する場合や、贈与する場合、共有物全体に担保権を設定するような場合はどうすればいいのでしょうか?


条文の確認です。

第251条 共有物の変更 
各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。


ここに‘変更'とありますが、ここで言う変更には目的物の処分も含まれていると解釈されています。


目的物全部を処分(売買、贈与、担保設定)しようとする場合は、他の共有者の同意が必要となります。


共有者全員が合意して初めて処分が可能となります。常識的に考えれば当然ですけどね。



では、共有物全部を賃貸する場合はどうでしょうか?


条文の確認です。

第252条 共有物の管理
共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。


簡単に言うと、管理に関する事項は持分の割合の過半数で決まるということです。管理に関する事項の代表選手は賃貸借です。


AとBとCがそれぞれ持分3分の1ずつで土地を共有していた場合、この3人のうち2人が賛成すれば土地を賃貸することができます。


また、Aが5分の3、Bが5分の1、Cが5分の1の割合の持分であれば、A一人の判断で賃貸することができるということになります。


共有者の頭数ではなく、その持分の割合で決まるという事になるんですね。


ちなみに、既にしている賃貸借契約の解除を行う場合も、ここで言う管理に関する事項となり、持分の過半数で決することとなります。


さて、この条文にただし書きがあります。


その内容は、保存行為であれば各共有者が単独で行うことができるというものです。


保存行為とは、財産の現状を維持するための行為であり、例えば、建物の不法占拠者に対して明渡請求をするだとか、不実の登記がされているような場合にその登記を抹消する場合、修理をする場合などがあります。


共有物の現状を維持するための行為であれば、共有物の為になる行為であり、さらに他の共有者にとってもありがたいことでもあります。なので、共有者が単独で行うことができるんですね。


【問題】
共有者の一人が共有者間の協議に基づかないで共有地を占有している場合には、他の共有者は、当該共有者に対して当該共有地の明渡しを請求することができる。

【答え】
×

各共有者は持分に応じて共有物の全部を使用することができるので、他の共有者であっても当然には共有地の明渡し請求をすることはできません。


【問題】
ABCが3分の1ずつの持分割合で建物を共有している場合、建物の賃借人が賃料の支払いを遅滞したときは、Aは単独で賃貸借契約の解除の意思表示ができる。




【答え】
×




本日はここまでとさせていただきます。

お読みいただきありがとうございました。

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posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 22:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | (民法)共有 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

(民法)共有って何?? その1



おはようございます☆


暑い日がまだ続きますね〜皆さん、夏バテになってませんか?私は少し夏バテ気味です(。。;)


お盆休みは十分に羽を伸ばせましたでしょうか?私は何かと忙しくしておりました(^0^)



では、今日もいきましょう!本日は共有についてです。


共有とは、簡単に言えば、一つの物を複数人が所有することです。


例えば、AとBが共同で100万円ずつ出し合って土地を購入した場合、購入した土地はAとBの共有となります。

また、相続人であるAとBが被相続人の土地を相続した場合、相続した土地はAとBの共有となります。



では、このように共有となった土地は、民法上どのように取り扱われるのでしょうか?


まず、AとBは土地を共有しているとは言っても、両者は土地の所有者であることに変わりはありません。


なので、AとBはそれぞれ土地に対して所有権を持っています。この共有する土地に対してAとBが持つ所有権のことを民法上、持分(権)と表現します。


先の例で言えば、AとBは100万円ずつ出し合って土地を購入していますので、それぞれの持分は基本的には2分の1ずつとなります。


しかし、持分の割合が分からない場合はどうなるのでしょうか?


条文を確認してみましょう。

第250条 共有持分の割合の推定
各共有者の持分は、相等しいものと推定する。


‘相等しいものと推定する’ということは、一応同じ割合ということにしておくという意味です。(推定は後に反証をあげてひっくり返すことができるため、このような表現にしておきます)


持分が分からなければこの推定規定が働き、持分は半々ということになります。



では、この持分は、各共有者がそれぞれ自由に処分することができるのでしょうか?


持分は、共有状態であるとは言っても、その法的性質は所有権ですので、各共有者は自由に処分することができます。


所有権は、物に対する直接的、排他的な支配権であり、物権を代表するとても強い権利ですので、処分をするのに他の共有者の同意や許可などいるはずもありません。


なので、共有者は単独で自己の持分を売却したり、贈与したり、担保を設定したり、賃貸したりすることができます。


【問題】
AとBが共有する建物をCが故意に壊した場合、AはCに対して自己の持分に基づく損害賠償請求はできるが、共有物全体に対しての損害賠償請求はすることができない。


【答え】




損害賠償請求は各共有者が自己の持分に基づいた分しかすることはできません。Aは自己の持分について請求することはできても、他の共有者であるBの分まで請求することはできません。Bの分はBがやりなさいということになります。



本日はここまでとさせていただきます。次回は共有物全体に関してのお話となります。




お読みいただきありがとうございました。



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posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 04:59 | Comment(1) | TrackBack(0) | (民法)共有 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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